
人にとっての本当の幸せとは何か?
日々、仕事や子育てなどに追われる中で、あるいは自分の人生を振り返ったときに、ふと「社会とのつながり」や「自分の役割」について立ち止まって考えることはありませんか。
人は病気や老いに限らず、試験や仕事、人間関係など、日常のさまざまな場面で「思い通りにならない苦しみ」に直面します。しかし、子どもから大人まで、誰もが弱さや揺らぎを抱える存在だからこそ、私たちは心と心でつながり合うことができます。
代表理事の小澤は、数多くの看取りの現場で、一つの大切なことに気づかされました。
それは、どれほど自分自身が手厚いサービスを受けて満たされたとしても、自分ひとりの幸せには限界があるということです。人は「自分が生きてきた意味や、自分の存在が、これからの時代を生きる子どもや若者の希望や喜びにつながっている」と気づいたとき、最も穏やかで本当の幸せを手にすることができるのです。
「誰かのために」が「私の癒し」にもなる、支えの循環

自分が苦しかった時に「わかってくれる人」の存在に救われた人は、「今度は自分が誰かの支えになりたい」と自然に立ち上がり、次世代へとやさしさを手渡していきます。そして同時に、自分の抱えてきた痛みや経験を活かして誰かを支えようとするとき、実は手を差し伸べた自分自身が深く癒され、生きてきた意味を実感していくことがあります。
「受け取った支えを次へ渡すこと」と「誰かを支えることで自分が満たされること」。この2つが重なり合って生まれる「支えの循環」こそが、これからの社会をあたためていく希望です。
現場で直接子どもたちと対話したり、ケアの最前線に立ったりすることは難しくても、未来を生きる子どもたちや若者を「応援する」ことは、誰にでもできる尊い社会貢献です。あなたがこれまで受け取ってきた「やさしさのバトン」を、寄付という形で次の世代へ手渡してみませんか。
あなたが差し伸べるその手は、子どもたちを支える希望になると同時に、あなた自身の心をも温かく満たす「支え」となって還ってくるはずです。そ してその思いやりの連鎖は、やがて老いゆく私たち自身が安心して暮らせる社会のセーフティネットを育んでいくことにもつながります。
半径5mの苦しむ誰かに気づき、関わることができる担い手が、学校や職場など、それぞれのコミュニティに増えていくこと、そして、お互いを思いやり行動するコミュニティ(Compassionate Community)が広がっていくことが、地域共生社会の実現につながると考えています。
現代の子どもたちを取り巻く環境

現代の子どもたちは、SNSなどで常に誰かとつながることができる一方で、深刻な孤独を抱えやすい状況にあります。
内閣府の調査では、日本の若者の約20%が『悩みがあっても誰にも相談しない』と回答しており、これは諸外国の約2~3倍という突出した数値です。背景には、「相手に迷惑をかけたくない」という遠慮や、「どうせ誰にも理解されない」というあきらめにも似た心理的な壁があります。
リアルな対人関係が希薄になるなかで、失敗が許されないプレッシャーや自己肯定感の低さが重なり、子どもたちの「生きづらさ」は深まっています。子どもたちの目に見えない苦しみに気づくことができるのは、誰なのでしょうか。
たとえ解決できなくても、「わかってくれる人」がいれば、人は穏やかになれる
さまざまな苦しみの大きさから、周囲とのあいだに心の壁をつくり、孤立している人に関わることは、専門職であっても容易ではありません。しかし、苦しみが小さなうちに、その苦しみに気づき関われる担い手が、近くにいたならば、その人の人生は異なるものになるかもしれません。

心のケアを専門家だけが担うものとする枠組みでは、声にならないSOSを出している子どもたちを支えきれません。
だからこそ私たちは、子どもたち自身や周囲の大人が、互いの苦しみに気づき、聴く力を持つための「折れない心を育てる いのちの授業(OKプロジェクト)」を届けています。苦しみを「希望と現実の開き」として捉え、たとえその苦しみを解決できなくても、「わかってくれる人がいる」「自分には支えがある」と感じられることで、人は穏やかさを取り戻していきます。
授業後の感想文には、自分の苦しみと向き合い、自分の支えに気づき、困難と向き合う力や困っている誰かを思いやる気持ちを表したものが多く見られます。なかには、「今度は自分が誰かの支えになりたい」と願い、自ら講師を目指す人も生まれています。
〈子どもたちの声〉
授業を受けた子どもたちからは、このような声が届いています。

あなたの寄付で、温かな関わりが社会の中に増えていきます
私たちの活動は、現場で子どもたちに向き合う講師や若者たちだけでは成り立ちません。
その活動を後押しし、資金面から活動を支えてくださる「寄付者」のみなさまも、苦しむ人をひとりにしないための大切な伴走者です。直接支援に関わる ことが難しくても、特別な資格がなくても、寄付を通じて誰もが「社会のセーフティネットづくり」に参加することができます。

現在、弊協会の講座を受講し、認定を受けたファシリテーターや「折れない心を育てるいのちの授業」認定講師が、地域コミュニティにユニバーサル・ホスピスマインドをお届けし、実践できるような活動の多くはボランティアで行っています。これからも安定的に活動を継続していくために、経済的な負担も少なくしていきたいと思います。
また「折れない心を育てるいのちの授業」を受けたいと願いながらも経済的な理由により、お届けできていない学校やコミュニティもあります。みなさまのご支援によって、全国の子どもたちに授業を届けられる可能性が広がります。
あなたに合った形で、ご寄付をお待ちしております
“今、この時を支える”単発寄付、“長期的に活動を支える”継続寄付、あなたのご都合に合わせてお選びいただけます。

いずれのご寄付も、弊協会の活動をより広く社会に届けていくために、大切に活用させていただきます。みなさまのご支援は、やさしさの連鎖となって全国へ広がっていきます。ぜひあなたも、寄付という形で仲間になっていただけるとうれしいです。
エンドオブライフ・ケア協会の10年間のあゆみ
看取りの現場で学んできたことは、「なんで自分だけ」 「私の気持ち、誰にもわからない」と絶望や孤独を感じていた人が、たった一人でも、自分の苦しみをわかってくれる人の存在によって、世の中が違って見える可能性があること、そして、その苦しみから自分の支えに気づいたとき、たとえ苦しみは残り続けたとしても、穏やかさを取り戻す可能性があるということです。
苦しみを通して自分にとって大切な支えに気づくとき、たとえ弱い自分であっても、これからを生きる確かな力になることを、多くの患者さん・ご家族・援助者のみなさまとの関わりを通して学んできました。
そして、これまでの10年間、地域コミュニティでこれを実践できる人材の育成に取り組んできました。

いまでは援助者養成基礎講座を受講した、主に医療・福祉従事者や地域関係者が、継続的に学び合う、自助的な地域コミュニティが全国で自発的に生まれ(全国56か所)、学んだ人が職場や家庭や友人などの身近な関係性を含め、実践し広がっています。
誰もが人生の最期までウェルビーイングを実感でき、また、誰もが苦しむ人に対して「自分にもできることがある」と行動できるコミュニティが、そこかしこに生まれていきますように。より一層多くの方々に講座を届けていきます。
折れない心を育てる いのちの授業 - OKプロジェクト -
解決が難しい苦しみは、決して病気を抱えた人だけのものではなく、生きていくなかで誰もが経験する困難です。これからを生きていく子どもたちにも、わかりやすく、まねしやすく、自分ごととして学べるように、2018年に「折れない心を育てる いのちの授業」プロジェクトを開始しました。
主に小・中学校へ外部講師として出前授業をお届けするほか、地域にすでにある活動と連携しながら子ども若者やその育ちに関わる大人たちに届けています。


大人にも見えづらい子どもの苦しみは、そばにいる子どもだからこそ、気づき、声をかけ、話を聴ける可能性があります。
このプロジェクトは、ただ大 人が子どもに知識を伝えるのではなく、子どもが自身の「苦しみ」を通して一人ひとり異なる「支え」に気づき、「問題解決」だけではない実践的な関わりを自分ごととして、授業や日常生活で学んでいくものです。

2019年からは全国的に講師育成を開始し、以来、学校や地域のさまざまな場で1,135回実施し、87,051名に届けてきました(2026年4月現在)。

現在、「折れない心を育てる いのちの授業」は、教育関係者や自治体関係者からの口コミを通して、依頼を受けた学校などへ、全国の弊協会認定講師が対面またはオンラインで届けています。日本全国の子どもたちにこの授業を届けるには、まだまだ多くの講師と、お届け先とのつながりが必要です。
そして、次の10年に向かって
弊協会では、これまでの歩みを振り返り、みなさまとともに実現したい10のことを掲げています。これは完成形ではなく、みなさまとの対話を通して変わっていくものです。それぞれのテーマを、みなさまとともに探求し、アクションへとつなげていきたいと考えています。

誰もが半径5mの人を気づかい合えるやさしい社会、すべての人が人生の最期までウェルビーイングを実感できる社会の実現に向けて、関わるみなさまが安心して活動を続けていけるように。ぜひあなたも、仲間になっていただけるとうれしいです。
代表理事・小澤 竹俊からのメッセージ


