
孤立する若者の背景
わたしたちが出会う若者たちは、親に頼れない事情を抱えていることが少なくありません。虐待を受けた経験がある、家庭内での不和や暴力、家族が生活保護を受けていて経済的に頼れない、親と離れて暮らしているなど。
こうした事情がいくつも重なり合うことで、若者たちは社会との接点を失い、孤立していきます。安心できる家庭や学校がなく、日々の暮らしや将来のことをひとりで抱えています。
さらに、いじめや人間関係のトラブル、家庭での暴力や無関心といった経験から、他者や支援との関わりにハードルを感じている人もいます。
その結果、社会にある制度や支援にもつながれず、深刻な困難に陥ってしまいます。ときには、危険な大人に頼らざるを得ず、事件や被害に巻き込まれてしまうケースもあります。

D×Pが若者に届ける支援
私たちは親や周囲を頼ることができない全国の13歳~25歳までの若者に対して、オンライン・繁華街で出会い、公的機関だけでは補いづらい部分をカバーするため、民間からセーフティネットをつくっています。
LINE相談事業「ユキサキチャット」
全国の若者がLINEで進路や生活相談ができる「ユキサキチャット」を運営しています。累計の登録者は19,000人を超え、不登校や中退、貧困や家庭内不和、進路未定決定など、さまざまな相談が日々よせられています。LINEを使って「否定せず関わる」を大切にやりとりを重ね、まず安心して話せる関係性をつくります。
数回のメッセージの往復ではなく、長い方では2年ほどやりとりを続けています。相談される方の希望やありたい状態を尋ね、一緒に次の一歩を考えます。公的機関や他のNPO団体等と連携し、福祉制度にもつなげていきます。
また必要に応じて、若者ひとりあたり約30食を届ける食糧支援も行なっています。届ける食品は、パスタやパスタソース、レトルトのカレー、缶詰、お米など。食糧は若者ひとりひとりに合わせてカスタマイズしたものを届けています。
実績について


約9割の方が、食糧や現金給付支援を通して生活状況がよくなったと回答しています。

支援を届けた若者からのメッセージ



若者をリアルでもサポート
居場所を求める若者が集まる、大阪有数の繁華街の「グリ下(道頓堀のグリコ看板下)」から徒歩5分の場所で、ユースセンターを開所しています。ごはんを食べたり、ゆっくりしたり、仮眠をとったりと安全に過ごせる空間をつくっています。 2023年6月に開所し、これまでの利用者数はのべ10,000人を超えています。

繁華街にたどり着く若者はこれまで複数の大人との関わりで傷つき、福祉や医療などの既存の支援につながるハードルが高くなっています。しかし、本人だけではどうにもならない環境に置かれていることも多いです。
ユースセンターを開けていない日は、個別面談をしたり、医療機関や自治体の窓口に付き添う同行支援をして、本人の望む状態に進めるよう一緒に考えていきます。 D×Pのユースセンターが目指すのは「繁華街に新しいセーフティネットをつくる」こと。
ユースセンターが中継地となって、世の中にある多様な社会的資源につながり、若者ひとりひとりが自分なりに生きていけるような環境をつくります。
代表者メッセージ
「天井を見上げて生活していた」
ある10代後半の子は、1人で何も食べずに過ごしていたという。その子が言った言葉を思い出します。
ユキサキチャットでのLINE相談事業を行なってきて、これまで社会保障制度がある社会の中で、それも知らない、知っていてもつなげれない子どもや若者たちと多く出会ってきました。
わたしたちが目指すのは、ひとりひとりの若者が自分の未来に希望を持てる社会。
若者がどんな境遇にあったとしても、自分の未来に希望を持てるような社会の構造をつくります。
どんな境遇にあっても、「生きていける」と思えるようなつながりを得られる社会を作っていきたいと思います。セーフティネットがあるようでない社会に、寄付だからこそできることがあります。株式会社も国もできていないことだからこそ、寄付が力を発揮します。わたしたちと一緒に実現する仲間になってください。ぜひお願いします。

寄付金の使い道について
寄付金は、D×Pの活動全般に活用させていただきます。
・月 3,000 円の寄付:困窮状態にある若者2人に30食分( 約 1ヶ月分 )の食糧を送り、ユキサキチャットでの進路・就職・生活 相談を1ヶ月受けることができます。
・月 5,000 円の寄付:就職活動期間中や、公的補助が入金されるまで困窮する若者1人に食糧を届けながら約2ヶ月間相談サポートを届けることができます。
・月 1 万円の寄付:ユースセンターを1回開所し、ゆっくりしたり、仮眠をとったりと若者が安全に過ごせる空間をつくることができます。

