活動・団体の紹介

「ユース災害ボランティア基金」は、災害発生時に若者が“すぐに動ける”環境を整え、被災地に学生ボランティアを送り出すための基金です。
運営は、静岡大学と慶應義塾大学の防災教育に関わる研究室が立ち上げた大学発ベンチャー一般社団法人BOSAI Edulabが行っています。
志ある学生たちを被災地へ届け、被災地の課題を知り、支援活動を通じて人と人のつながりや防災の重要性を学ぶことで、次世代の防災・減災を担う人材を育成することを目指しています。

活動の背景、社会課題について

日本では毎年のように地震や豪雨、土砂災害などの自然災害が発生し、被災地では人手不足が深刻な課題となっています。
一方で、被災地に行きたくても「交通費や宿泊費が負担で参加できない」「安全な活動方法が分からない」といった理由で、学生ボランティアの参加機会が限られているのが現状です。

私たちは、若者の「助けたい」という志が実際の行動につながるよう、事前研修や活動支援体制を整え、被災地と学生をつなぐ仕組みをつくってきました。
この基金を通じて、若者が安心して被災地に向かえる環境を全国に広げていきます。

活動内容の詳細、実績について

2024年度は、能登半島地震・豪雨の被災地を中心に、のべ250名を超える学生ボランティアが活動しました。
石川県輪島市を中心に、がれきの撤去や泥出し、児童クラブでの子どもの見守りや宿題のサポート、地域住民との交流イベントやお祭りの運営補助など、現場で必要とされる支援に幅広く取り組みました。

活動前には、地域防災や災害の基礎、災害ボランティアの心得や安全管理、被災地でのマナー、感染症対策などを学ぶ全8コマの事前研修を学生に無料で提供。
活動後には報告会・交流会を行い、全国の同じ志を持つ学生同士で学びや気づき、課題を共有し、交流を通し次の行動につなげています。
参加した学生は、地域で能登の現状を知ってもらう写真展を開催したり、学校の全校集会で報告するなど、活動の輪が広がっています。

2025年度は、能登半島での継続的な支援や、8月8日からの豪雨で被害を受けた鹿児島県姶良市、台風15号で竜巻被害を受けた静岡県牧之原市にて活動を進めています。
牧之原市での活動にあたっては、サントリーホールディングス様のご支援をいただき、被災された方の生活相談窓口や罹災証明書窓口の横で、牧之原市にご協力をいただき学生カフェを実施しました。

今後は、こうした体制をさらに発展させ、全国で「すぐに動ける若者」を育成し、必要とされる被災地に届けてまいります。
各地のボランティアセンターや自治体、企業との連携も進めていきます。

代表者メッセージ

災害のたびに、被災地では地域の方々と全国から駆けつけたボランティアが支え合い、少しずつ生活を取り戻しています。
高齢化社会の中でボランティア不足も課題となっている一方で、志を持った「誰かの力になりたい」という学生がたくさんいます。私もその一人でした。
しかし、金銭的に余裕がなく、ボランティアを諦めてしまう学生を多く見てきました。
一人でも多くの志ある若者を被災地に届け、被災地の力になりたい。そして、被災地を知っている若者を一人でも増やし、来る大規模災害に備えたい。その想いで、この基金を始めました。

被災地での経験は、彼らにとって単なるボランティアではなく、「今」を見つめ直し、次への備えと学びの機会になります。
この基金を通じて、一人でも多くの若者が行動を起こし、誰かの力になる経験と次世代の人材を輩出できるよう、みなさまの温かいご支援が欠かせません。
みなさまのご支援を何卒よろしくお願い申し上げます

一般社団法人BOSAI  Edulab 理事長　上田啓瑚

寄付金の使い道について

皆さまからのご支援は、学生ボランティアが被災地で安心して活動できる環境づくりに大切に活用させていただきます。

• 被災地で活動する学生ボランティアの交通費・宿泊費補助
• 事前研修・安全講習・ふりかえり会の運営費
• ボランティア活動保険・資材・活動備品の整備費
• 現地連携・コーディネートに関わる運営費

皆さま一人ひとりの支援が、被災地で困っている人のために動く「若者」を支える力となります。
どうか温かいご協力をお願いいたします。